Goooooooooal日本人のリスク回避の説明として、その昔富士通勤務時代の部門長がしてくれた話がこれまでに耳にした中で最も良かったように思う。彼の持論はこうだ:

「アメリカでも日本でもポイント制が昇進の基盤にある。最も多くポイントを稼いだ者が昇進する。但し、アメリカの場合は0(ゼロ)から正解ごとに加点され、日本の場合は0から間違うたびに減点される、という点が違うのだ。」

Lovely Stories1週間にわたって国内数カ所の都市で開催されたスタートアップイベントに参加する中、人々が物語を語って言い訳をする時間の長さにイライラさせられた。その歴史ゆえになぜある特定の都市が特にスタートアップに適している(適さない)か、や、どのようにして今日の課題が国民性あるいは地域性の一面の結果として起こるべくして起こったか、といった話の数々を聞いた。

多くの人にとって真の問題について詳しく議論するのは気分が良くないことで、大抵は明らかな解決策を見出せないことはよく理解できる。そういった物語は間違ってさえいない。なぜなら、ほとんどの場合どうやっても検証できないのだから。

問題は、自分たちの問題について互いに話す物語が言い訳となって、実用的な解決策についての話をすることを避けることだ。そうなれば言い訳以外の何モノでもない。

話すことは簡単で心地良いけれど時間の無駄でしかない。物語では何の問題も解決されないのだ。

The Merlion最近、シンガポールに滞在して多くの現地起業家たちと話をする機会を持った。シンガポールには良い点、悪い点の両方で日本やアメリカとは根本的に異なるスタートアップ環境がある。滞在最終日の私のプレゼンの中でシンガポールのスタートアップたちに向けて3つのアドバイスを授けた。市場に違いはあるにせよ、私のその考えを日本の読者にもシェアしたいと思う。

1)地図は領土ではない

シンガポールの起業家たちは新規事業を運営する仕組みについてものすごく精通している。事実、彼らはおしなべて、多くのシリコンバレーの創始者以上にそれをテーマによく研究しているように思えるのだが、一方でその知識を信じ過ぎている。「正しい計画」を実行すれば成功できる、という広く知られた暗黙の考えが存在しているがけれどもそれは全くの偽りだ。正しいことをすることで成功のチャンスは拡がるけれど、正しい計画などは存在しない。どんな計画も間違っている。単に、その計画のどこが間違っているかが正確にわからないだけなのだ。その欠陥をできるだけ早く見つけ、そこにスキルをもってすれば、資金が底を尽く前にその修正法を見出すことができるだろう。

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Scream in Fearある時、ある1人の意欲的なアントレプレナーが私に感銘を受けたと言い、その理由は私が新規プロジェクトを立ち上げるにあたって失敗を恐れないからだと。その賛辞を必要以上に嬉しく思ったのも本当のところだが、彼が私をそのように思っていたという事実にショックを受け、彼のその考えを正さねばと思った。

あらゆる大きなプロジェクトを立ち上げる際に恐れを感じるだけなく、それらを走らせている間もまったくもって恐怖に怯えることがある。

メディアと一部の創業者の双方がアントレプレナーを、自らの信念に疑念を持たず、次の一手に迷うことなど無い勇敢な夢想家として描きたがる。これは純然たるフィクションだ。

もし会社を立ち上げる際に少しの恐れも感じないのであれば、自分が何をしているか十分に理解していないか、あるいはそのプロジェクトそのものに野心が欠けているかだ。

恐れを抱くことは良いことだ。ただ、恐れに邪魔されないことだ。

 

Salesman伝統的な日本のセールスマンは絶滅の危機に瀕している。今や、彼らが提供する情報はインターネットからより完全な形で効率的に得ることができる。今日のセールスマンは販売サイクルをスローダウンさせるだけでなく、販売員を雇用しなければならないことで製品コストが上昇するので、顧客にとっても魅力的でない。

人情は良いものだが、価格や効率の点で最終的に勝ち目が無い。

日本のセールスマンを絶滅危惧種の一覧に挙げるべきだ。ビジネス環境は変化しており、もう間もなく、きわめて複雑で高額の製品を扱うような隙間市場でしか生き残れなくなるだろう。

Drop Out Start Upこの1年の間に参加したいくつかのイベントでは、サンフランシスコのVCが大学生に大学を辞めて起業することを強く勧めていた。それぞれのイベントでその主張を裏付けるべく(ビル・)ゲイツやザッカーバーグの話をしていた。

このアドバイスは人々をやや間違った方向に導くもので、極めて利己的であるように思える。VCビジネスには絶え間なく続く新たなアイデアと会社の存在が求められる。VCは90%失敗するだろうことが判っていながらも最も有望な5%に投資する。ひとしきりの経験後に若い創始者たちは疲弊し、最終的には大学の学位もない無一文の状態になってしまう。

宝くじに当たる確率のほうが、起業のアイデアが次のフェイスブックやマイクロソフトになれる確立よりも有意に高いのだ。

しかし、全く起こりそうもないことは承知の上で、もし大学生が巨額の富をもたらすアイデアの上に自分が座っているのだと情熱を持って信じられるのであれば、退学してそれを突き詰めることにも頷ける。但し、アイデアと情熱が先にありき、だ。退学してサンフランシスコに移住し、その後に何がしたいかを探るようでは災いのもとにすぎない。

Failing in Japan日本と欧米では、何が失敗の構成要素なのかについての考え方が大きく異なる。

2001年にヴァンガード社をデジタルガレージ社に売却した際、私の欧米の友人たちはこう言った。「売却の記事、読んだよ。おめでとう!長い間頑張ってやってきたもんなぁ。さぁ飲みに行こう、一杯おごるよ!」

しかし、日本の友人たちは一様にこう言った。「売却の記事、読んだよ。手放すことになって残念だね。長い間頑張ってやってきたのにね。一杯おごらせてよ。」

その月、どれだけビールを飲まされたことか。

SEO Expertもしかしたら、その人に対して厳し過ぎたのかもしれない。ひねくれ者になろうとしていたわけではない。SEO業界は大変に厳しく競争が激しいことを熟知しているし、十分かつ倫理的にもうまくやっている人たちには多大な敬意を表する。

この前の東京のネットワーキング・イベントで、私 はある「SEOエキスパート」に捕まり、私の会社のGoogleランキングやサイト・トラフィックをはるかに向上させるためにお役に立てるかもしれないとの提案をいただいた。SEOについては私もかなりの時間を費やして検討している事案につき、その場で自分のラップトップを開いた。

「私の会社はですね…」彼は説明を始めた。

 

「いえ、結構です。Google検索してみればすぐわかるので。」

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TellMeCustomerFinalそのベンチャー会社に真の成功への望みがあるかどうかを素早く把握する上で私が使うショートカットの1つとして、創業者に「では、あなたの顧客について話してください。」と問うことをする。

多くがこの質問に対しやや不快感を示す。アントレプレナーたちは自らの製品やポジショニング、資金調達活動についてはよどみなく語るのに、顧客についてはあまり多くを語らず、まるで真に問題を抱え多忙な毎日を送る当事者かのように。

どのような顧客を持ち、特にどんなことにフラストレーションを感じ、また、いかにしてその製品によって生活がほんの少しだけ良くなるかを興奮気味に説明できる創業者は、成功への道へと進める可能性がある。質問をはねのけ、製品や資金調達の話に会話を誘導しようとする者は、おそらくはこの世界にそう長くないだろう。

Winner数年にわたりヘッジファンド向けのソフトウェア開発に従事し、そこから学んだ最も興味深いものの一つは、最も利益性の高い取引戦略のいくつかは、実際のところ取引の60%以上で損益を出しているということだった。経営者は勝者よりも敗者を拾うことの方がはるかに多いのに、大金を稼ぐことができる。

彼らは厳格な規律の基に、失敗しそうなポジションを売ったり、あるいは好転しそうなものを留保、追加したりするなどしてうまく切り抜けている。また、敗者を拾わないようにと初めから失敗をほとんど犯さないようにしていては、まずパフォーマンスは向上しないことが分かる。大抵の場合、そのような努力の見返りは少ない。投資金額を微調整し、できるだけ早くうまく行かない取引を見出すことで、パフォーマンスは向上するのだ。

勝者とは、ストックピッカーの達人なのではなく、リスクマネージャーの達人だ。

アントレプレナーはここから多くを学ぶことができる。エゴを捨て、「正当」かどうかを気に病むことはない。成功へのカギは、やたらと多くの時間やお金をリスクに晒すことなく新しい製品や販売網を試す方法を見つけ、そのアイデアが期待通りにうまく運ばないとなった場合には、規律をもって損失を早めに食い止めることだ。そして別の低コスト、低リスクの方法にトライすれば良い。

間違ったことに多くの時間を割くことで大きな勝者になれるのだから、安心だ。