私は日本語がうまい方だと思うが、流暢だとは全く思っていない。にもかかわらず、人前で日本語のスピーチをする機会があれば、準備する時間をもらえるのであれば、できるだけ受けるようにしている。大概はうまく行くのだが、時には完全崩壊することもある。
例え大失敗したとしても、私は得をすることができるのだ。
昨年、1000人余りの日本人の聴衆を前にPaaSやEngine Yard社について20分間のプレゼンテーションを行うため、招待された。その時私は、これまでにない程に最悪の大失敗に終わった。後方に映し出されたパワーポイント資料のバージョンは間違っているわ、終始リズムを掴めずにシドロモドロになるわ、ジョークも恐ろしいまでの沈黙を招くわで(ジョークの意味は分かってもらえても、ウケず)…
プレゼンの後、私のところに大勢の人がやって来て、「随分と勇気が要ったでしょう。自分が英語でプレゼンしたら、あんなにうまくはいかないですよ。」といったような会話が次々と繰り広げられた。最終的に、今後に繋がりそうな新たな手掛かりや新しい関係をたくさん得ることができた。
日本語でのひどいスピーチのほうが、立派な英語スピーチなんかよりもずっと効果があるというものだ。