ある時、ある1人の意欲的なアントレプレナーが私に感銘を受けたと言い、その理由は私が新規プロジェクトを立ち上げるにあたって失敗を恐れないからだと。その賛辞を必要以上に嬉しく思ったのも本当のところだが、彼が私をそのように思っていたという事実にショックを受け、彼のその考えを正さねばと思った。
あらゆる大きなプロジェクトを立ち上げる際に恐れを感じるだけなく、それらを走らせている間もまったくもって恐怖に怯えることがある。
メディアと一部の創業者の双方がアントレプレナーを、自らの信念に疑念を持たず、次の一手に迷うことなど無い勇敢な夢想家として描きたがる。これは純然たるフィクションだ。
もし会社を立ち上げる際に少しの恐れも感じないのであれば、自分が何をしているか十分に理解していないか、あるいはそのプロジェクトそのものに野心が欠けているかだ。
恐れを抱くことは良いことだ。ただ、恐れに邪魔されないことだ。