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負けるが勝ち

Winner数年にわたりヘッジファンド向けのソフトウェア開発に従事し、そこから学んだ最も興味深いものの一つは、最も利益性の高い取引戦略のいくつかは、実際のところ取引の60%以上で損益を出しているということだった。経営者は勝者よりも敗者を拾うことの方がはるかに多いのに、大金を稼ぐことができる。

彼らは厳格な規律の基に、失敗しそうなポジションを売ったり、あるいは好転しそうなものを留保、追加したりするなどしてうまく切り抜けている。また、敗者を拾わないようにと初めから失敗をほとんど犯さないようにしていては、まずパフォーマンスは向上しないことが分かる。大抵の場合、そのような努力の見返りは少ない。投資金額を微調整し、できるだけ早くうまく行かない取引を見出すことで、パフォーマンスは向上するのだ。

勝者とは、ストックピッカーの達人なのではなく、リスクマネージャーの達人だ。

アントレプレナーはここから多くを学ぶことができる。エゴを捨て、「正当」かどうかを気に病むことはない。成功へのカギは、やたらと多くの時間やお金をリスクに晒すことなく新しい製品や販売網を試す方法を見つけ、そのアイデアが期待通りにうまく運ばないとなった場合には、規律をもって損失を早めに食い止めることだ。そして別の低コスト、低リスクの方法にトライすれば良い。

間違ったことに多くの時間を割くことで大きな勝者になれるのだから、安心だ。

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